| ジャンル | 枚数 |
| ジャズ | 19枚 |
| クラシック | 14枚 |
| ロック | 1枚 |
| ブラックミュージックとポップス | 10枚 |
| 邦楽(日本人ミュージシャンによるCD含む) | 30枚 |
| ワールドミュージックその他 | 7枚 |
このように統計をとってみて解ったのだが、以外にも邦楽を1番多く買っていた。まあ、この中には日本人ミュージシャンのジャズフュージョンや坂本龍一も含まれているのでジャンルとしては当然多くなるのも事実。しかし海外にいるのに、ずいぶんと買っているものである。
次に多いジャズはまあ当然で毎月必ず新譜のコーナーはチェックしているし、金があれば昔のブルーノートなども手を出してしまうはずなのでキリがない。昨年はあとで触れたいが僕としてはジャズの中に気に入ったアルバムも多かった年だ。
クラシックは昔にそうとう入れこんで聞いていたのだが、ここ最近すこし熱が冷めていた。(まあそれでも普通には聞いていたが)それが昨年ふたたび集中的に聞き出すようになり昔のものを買いなおしたり、新しい録音のものなどを求めたためにけっこうな枚数になったと思う。今年はこの感じだと更にクラシックに再度傾倒して行きそうな気配。
それに比べてロックはたったの一枚。しかもかなり昔のエアプレイである。僕がいかにロックを聞いていないかということが自分でよく解った。そういえばCD屋でもロックのコーナーってめったに見ていないことに気づく。
ブラックが思ったより少ない。つまり近頃僕好みのブラックが少ないと言うことだろう。アシッドも一段落してしまったし、これといったのが少ない。ただ、カサンドラウィルソンやディアンジェロと出会えたのは収穫。
ワールドはまあ、こんなもの。コンスタントにブラジルポップスは見つけて行きたいし、タンゴやサルサもすこしづつ新しいものを開拓していこうと思っている。
当然だが雑誌のCDレビューではないのですべて新譜ではない。つまり昨年僕がベストと思っているものも新譜ではないものもある。それでいいのである。1番最初に聞いたからといって音楽はどうということはない。ましてやクラシックやジャズは歌謡曲とは違い流行しているかいないかは問題ではない。
さて、そんな中で昨年の自分のベストはなにか。
ジャンルすべてあげることは出来ないがクラシックとジャズとブラックそれに日本ということであげてみたい。
クラシックは3枚の聞き比べをしたマーラーの第九番。学生以来この超大作をじっくりと聞いた。バルビローリ、バーンスタイン、ブレ−ズ、と新旧録音を徹底的に聞き比べ大変感銘を受けた。やはり偉大な作曲家の最高傑作であり、それをそれぞれの名演を比べることで指揮者の生き様まで聞こえてくるようであった。特にバーンスタイン盤は精神性の高い重厚で深みのある世界を構築しておりあらためて晩年のレニーの凄みに感動した。個人的に行き詰まっていた頃に聞いたのでなおさら胸に刻まれた演奏である。
ジャズではパットメセニーの2枚。ジムホールとパットのデュオと映画のサントラであるマップオブザワールド。メセニーグループとは違う活動であるが僕は彼のこういう表現も素晴らしいと思っている。ジムホールとパットがギター2本でここまでスリリングな演奏を聞かせてくれるとは!いい意味で裏切られ、興奮した。逆にマップオブザワールドはパットの心の原風景とでもいう作品で個人的にその世界に共鳴し、祈りのようなギターの音色に魅せられた。彼の自然に対するストイックな感情とヒューマニズムが余すところなく表現されており、サントラということを抜きにしてひとつの作品になっている。確かにスリリングなインタープレイはないが、コンポーザーとして演奏家としてかなりな高みに到達しているようにおもえた作品である。
ブラックはたくさん聞いたわけではないがカサンドラウィルソンのトラベリングマイルスは素晴らしかった。マイルスデイビスに捧げる曲とマイルスの曲に歌詞をつけた曲を歌っているのだが完全にカサンドラの世界になっていて現在のブラックの先端を(ラップ、ヒップホップではない方の)いっている。男性のように低い声が歌うのはまさにソウル。これぞソウルであり、ブラックという黒い声だ。ここまで黒さを徹底的に前面に押し出す歌手は最近ではめずらしい。1歩間違えればかなり泥臭いはずだがマイルス風のアレンジの中で聞くと実にかっこいい。1999の1番かっこいい歌姫はカサンドラウィルソンで決まりだ。
日本では坂本の活躍が凄かった。とくに最近の教授はそうとう精神的に未来に絶望感をもっておりそれが作品の芸術性をたかめている。サントラのLOVE
IS THE DEVILやBTTB、OPERA LIFE、みなかなり深い世界である。哲学的な面が昨年は前面にでていたようで、坂本しか成し得ない世界にたいするメッセージには大変に感銘を受けた。日本人として、地球人として芸術家がこういう警告を世界に発信する意味は大きいし、しかも根底にある絶望感からくる未来へのメッセージはなまじっかのロックシンガーが世界に平和をと歌うレベルとはまったく違う。むしろ具体的にどう行動しどう生きるのかまでを示唆しているようだ。20世紀の包括として深い反省と祈りそして21世紀に警鐘を鳴らした行動は本当の意味のインテリの仕事であり、数少ない日本人のインテリとして素晴らしい仕事をしたと思う。
昨年は個人的に精神的に追い詰められた部分もあり、その影響もあってか心に染みる音楽というものにこだわって聴いていたように思う。どのジャンルでも心のひだに入りこんでくる音というのはその人間にいろいろな影響を与える。慰めにもなるだろうし、癒され、それが救いにもなる。その点において、音楽にこだわり趣味として持ちつづけていて本当に良かったと思う。さまざまな音楽に助けてもらった昨年であった。次への力も音楽には分けてもらった。このベストにあげたCDはもちろん81枚すべてに僕は今、感謝したいと思う。
今年も良い音楽に出会えるように!
木曜日, 1月 27, 2000 2:18:00